私が「P. Ginka(銀華・ギンカ)」の胞子培養をはじめたのは、2021年5月のことだった。
今回は「未来のビカクシダの名作は誕生するか?!というチャレンジ1年目の記録」をお届けする。
ビカクシダの胞子培養に興味のある人にはお楽しみいただける内容だと思う。
胞子培養1年目は細かな作業の連続
ビカクシダはシダ植物なので胞子から苗になっていくわけだが、その苗になるまでの過程がとても地味で時間がかかる。
- ビカクシダが胞子から苗(幼苗)になるまでのステップ
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- 胞子が発芽して前葉体が生まれる
- 前葉体が2〜3mm程度に成長すると受精が始まる
- 受精した前葉体から胞子体が生まれる
- 胞子体が成長して幼苗になってくる
- 幼苗を1株ずつ鉢上げすると苗と呼べるサイズ感になる
前葉体の株分け

胞子が発芽して、誕生する「前葉体」。前葉体が3mm程度に大きくなってくると、ちらほら受精が始まり「胞子体(ほうしたい)」が誕生する。
そのくらいを目安に、前葉体(一部、胞子体を含む)を”1cmくらいのグループ”に株分けしていく。
胞子体が増えて大きくなってくる

さらに前葉体の受精が進むと、胞子体が増えてくる。
養分を使い果たした培地を新しくしたりしながら、成長を見守る。培地にはジフィーセブンを用いている。
大きくなった胞子体は1株ずつ鉢上げする

同じように管理していても、胞子体の成長にばらつきがある。大きくなるのが早いものから遅いもの、まだ受精していない前葉体もたくさんある。

順調に大きく育ってきた胞子体は、根を残すことを意識しながら1株ずつポットに鉢上げしていく。

鉢上げでまでくると、胞子葉に星状毛が乗ってくる様子も見れて、ビカクシダの胞子培養の中では「少し安心できる段階」に突入してきた感じがする。
鉢上げのタイミングで培地を水苔に移行した。
一気に成長が進み「胞子体」から「幼苗」と呼べるようなサイズ感になる株も出てくる。
試しに板付けしてみる

「少し気が早いか?」と思いつつ、いくつかの株を試しに板付けしてみた。
多少枯らしたとしても、控えている胞子体や幼苗の数を目にしていると一歩前へとチャレンジできる。
板付直後の株は、少しずつ常湿の環境に慣らして管理していくことで、ドライアウトによる枯れを防ぐことができる。
「P. Ginka」胞子培養1年目のまとめ

今回は「未来のビカクシダの名作は誕生するか?!というチャレンジ1年目の記録」をご覧いただいた。
ビカクシダ栽培の華やかさは1mmもない、地味な作業の連続だったが「未来のビカクシダを目にできるかも?」という浪漫をモチベーションに継続できた感じ。
- 胞子培養にかける期待と目標
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- 貴重なビカクシダのDNAを全滅させないこと
- 選抜個体で「BOKUNARIシリーズ」みたいなラインナップを組みたい
- ネームドされる株を作出したい
- OC株よりもコンパクトなドワーフ個体を作出できたら浪漫の達成
- 斑入り個体を発見できたら宇宙人の領域かな
目標の「貴重なビカクシダのDNAを全滅させないこと」は達成できそう…といったところだろうか。
SNSでも私の取り組む胞子培養を銀華の胞子培養(スポア)にちなんで「銀スポ」なんて愛称で呼んでいただいたり、私のことを「銀スポの人」などと呼んでもらっているようで嬉しい。
ビカクシダの胞子培養は、数年単位の時間のかかること。「未来のビカクシダの名作は誕生するか?!というチャレンジを、ゆる〜く楽しみながら2年目へと突入していく。



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