ビカクシダを育てていて楽しみのひとつが「増える」「増やせる」ということ。特にお気に入りの品種から子株が出てくるのは嬉しいもの。
しかし、子株といえば子株なのだけど…
出現位置によって「脇芽」といって、親株の成長を妨げる厄介者の場合もある。
今回はサクッと「子株と脇芽の見極め方と、親株を順調に育てるための対処方法」について紹介する。
ビカクシダの「子株」と「脇芽」の見極め方

ほとんどのビカクシダの品種では、親株が成長していく過程で子株を出す。
それは植物学的に親株と同一のDNAを持つことから、「OC株」(オリジナルクローン)と呼ばれ、同じように育てれば理論上は親株と同一の株姿になる株である。
「子株」も「脇芽」もDNAとしては同一なのだが、その出現位置によって、歓迎されたり忌み嫌われたりする。一体、なぜなのだろうか?その違いを詳しく見極めていこう。
子株=親株の成長点から離れた場所に誕生する

親株の成長点から離れた場所に新しい成長点が発生して増えるのが子株。
このようにビカクシダが増える状態なら、子株も親株も順調に生育している状態といえる。歓迎モードである。
子株は、ある程度の大きさ(貯水葉と胞子葉が展開した状態)になれば、親株から株分けしても生存率が高い。
脇芽=親株の成長点付近に分頭するように発生する

一方、親株の成長点付近から分頭するように発生するのが「脇芽」。
脇芽を放置すると、親株の生育が鈍くなったり、株姿が崩れてしまう原因になる。
無理に株分けしようとしても、根が残せなかったり、最悪の場合は親株の成長点を傷つけてしまうリスクもある。残念モードといったところ。
親株の成長点付近に「脇芽」が出てきてしまった場合の対処法(動画)
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ちょうど脇芽の処置作業をした様子をInstagramのリール動画にしたことがあったので貼っておく。
できはじめの脇芽は早い段階で”潰す”

「脇芽」を発見したら、早い段階で指先やピンセットを使って脇芽の成長点を潰す。
早くメンテナンスするほど”潰す”ことへの罪悪感もなく、作業自体も簡単におこなえる。
脇芽の組織が親株の成長点側に残らないように、ていねいに取り除くように意識するとよい。

ビンセットを使って脇芽を潰しながら取り除く

脇芽はきれいに取り除けた
少々心苦しさはあるが、これも親株を正常に育てるために必要なメンテナンスである。
もちろん、親株の成長点を傷つけないように作業してほしい。
少し大きくなってしまった脇芽はカッターで取り除く

こちらの画像のように、1週間も放置していると脇芽はすぐに大きく育ち、それぞれの成長点を軸に胞子葉や貯水葉を展開するようになる。
4-5個の脇芽が出てしまっている状態…
このように大きくなってしまった脇芽はカッター(クラフトナイフ)で取り除く。

まずはクラフトナイフで脇芽を大まかに切除

脇芽がカットできた状態

細部はピンセットで潰しておく
カッター(クラフトナイフ)で取り除くだけでもいいのだが、
念のため脇芽が再発しないように、ピンセットで細かな部分まで潰すように処理しておくと安心。
この場合も、もちろん親株の成長点を傷つけないように注意して作業してほしい。
さらに脇芽を放置した悪い例

これは私が脇芽を放置した悪い例を紹介しておこう。
ご覧の通り、親株の成長点を覆うように、脇芽の貯水葉が展開してしまったり、親株の成長点からは奇形葉(エラー葉)が出てきたり…
このように脇芽が大きくなってしまうと、親株の成長点を傷つけずに作業しにくくなるので、前述のようにできるだけ早めの段階で取り除くのがおすすめ。
おわりに:脇芽は早期発見、早期処置が親株をスムーズに育てるための得策

もったいない気持ちやかわいそうに思う気持ちを抑えて、脇芽は取り除くのが親株をスムーズに育てるための得策。
メンテナンス自体はとても簡単で5分もかからずにできることなので、脇芽を発見したら早めに作業してあげてほしい。



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