ビカクシダを構成する【6つの部位と役割】を徹底解説

ビカクシダという植物は、一般的な観葉植物と違って「貯水葉(ちょすいよう)」「胞子葉(ほうしよう)」といった独特の名称の部位が存在する。

今回は「ビカクシダを構成する部位と役割」に着目して1ページでサクッとお届けする。

ビカクシダ一株を構成しているそれぞれのパーツの役割をマスターして、育て方や日々の管理に役立てて欲しい。

ビカクシダを構成する6つの部位

成長点:ビカクシダを構成する【6つの部位と役割】を徹底解説

この画像のように、今回はビカクシダを6つのパーツに分けて解説する。

ビカクシダを構成する6つの部位
  • 成長点(せいちょうてん)
  • 貯水葉(ちょすいよう)
  • 胞子葉(ほうしよう)
  • 星状毛
  • 根(ね / ねっこ)
  • 根茎(こんけい)

YouTube動画でも解説しているので、動画の方がわかりやすい人はチェックしてほしい。

成長点とその役割

成長点:ビカクシダを構成する【6つの部位と役割】を徹底解説

ビカクシダの株元の中心部にあるのが「成長点(せいちょうてん)」。リゾームとも呼ばれる部位。

表面からは、後述する「貯水葉」「胞子葉」すべての葉、裏側からは「根」が生えている。

つまり、ビカクシダにとって成長をつかさどる、すべての起点となっているパーツが「成長点」で、ビカクシダの生命線。

ビカクシダを育てるなら「成長点=ビカクシダの最重要部位」と覚えておくとわかりやすい。

成長点の役割
  • 表面から胞子葉・貯水葉を出す
  • 裏側から根・根茎を出す
  • ビカクシダの最重要部位

成長点には「向き」がある

ビカクシダを構成する【6つの部位と役割】を徹底解説

成長点の向きの見極め方

そんな成長点には「向き」があり、「成長点の毛が生えている方が上向き」となっている。

板付して育てる場合は、成長点の上下を逆さまに仕立ててしまうと、うまく葉が展開しないなど生育に支障がでることがあるので覚えておきたいポイント。

成長点は成長に合わせて上方向に移動する

ビカクシダを構成する【6つの部位と役割】を徹底解説

成長点は株の成長と共に上方向に移動していく

成長点は恒久的に同じ位置にあるでのはなく、ビカクシダの成長にともなって、重力に逆らうように上方向に移動していく。

貯水葉の役割

ビカクシダを構成する【6つの部位と役割】を徹底解説

ビカクシダの根本、水苔を覆うように生える葉が「貯水葉(ちょすいよう)」

成長点を起点に、左右交互に半円状に展開する。

ビカクシダを構成する【6つの部位と役割】を徹底解説

貯水葉の先端が尖る品種もある

品種によって形状が異なり、お椀状に円形に展開したり、上部の先端がツンツン尖ったりする。

質感もスベスベしてツルッとしたものや、白くモフモフしたものがあり、形状や質感の違いによってビカクシダの株姿の印象をつかさどる。

貯水葉の役割まとめ
  • 水苔を覆って、水分を蓄える
  • 水分の蒸発を防ぐ
  • 自然界では、木の上から落ちてきた虫や鳥の糞、落ち葉をキャッチする
    *これらの有機物はバクテリアによって分解され、養分となったものを蓄える
  • 根を守り、株全体を支える
  • 樹木などへの着生
  • 光合成をする
ぼくなり

別名で、「外套葉(がいとうよう)」「裸葉(らよう)」とも呼ばれるが、ビカクシダでは一般的に「貯水葉」と呼ぶことが多い。

貯水葉は枯れてから本領発揮!切っちゃダメ

ビカクシダを構成する【6つの部位と役割】を徹底解説

貯水葉は枯れてもそのまま維持して育てる

貯水葉は展開しきった後、しばらくで徐々に茶色く枯れた見た目になってくる。
初心者は「ビカクシダが枯れてきた」と慌てるかもしれないが、貯水葉は枯れてからが本領発揮する特性があるので、切らったりむしったりせずに育てる。

枯れた貯水葉は、断面を見るとわかるように組織がスポンジ状になることで本来の「貯水する(=水分を蓄える)」役割りを果たす。

胞子葉の役割

ビカクシダを構成する【6つの部位と役割】を徹底解説

ビカクシダを正面から見たときに手前に伸びてくる葉が「胞子葉(ほうしよう)」

文字通り、ビカクシダが成熟してくると、胞子葉の裏に胞子のう(ソーラス)をつける葉である。
*一部、胞子専用のパッチ(胞子スプーン)にソーラスをつける品種があります

形状も品種によって「上を向いたり」「下を向いたり」「先端が多分岐したり」「うねったり」と様々で、品種の特徴を大きく印象づける葉。

数ヶ月から2年ほどで黄変したり茶色くなって、根本から枯れ落ちてしまうが、その頃には新しい胞子葉が展開してくる。

胞子葉の役割
  • 光合成をする
  • 胞子(ソーラス / 胞子嚢群)をつける

成熟した株の胞子葉の裏側には胞子ができる

ビカクシダを構成する【6つの部位と役割】を徹底解説

成熟した株の胞子葉には胞子がつく

一部の品種を除き、ほとんどのビカクシダでは株が成熟してくると胞子葉の裏側に胞子をつける。この画像は胞子をつけた株の胞子葉の例。

胞子を採取してかけ合わせたり、品種改良にチャレンジする愛好家も増えている。

星状毛の役割

ビカクシダを構成する【6つの部位と役割】を徹底解説

胞子葉を観察すると、表面を粉のようになものが覆っている。これが「星状毛(せいじょうもう)」

品種によって、星状毛の量や密度が異なることで、ビカクシダの見た目の質感や印象を左右する。

ビカクシダを構成する【6つの部位と役割】を徹底解説

拡大すると、細かい毛が四方に(星状に)伸びているのがわかる

この星状毛は、強力な日ざし(あるいはLEDなどの光線)から胞子葉を守り、葉焼けや過剰な水分の蒸発を防ぐ役割がある。

初心者はホコリと勘違いして擦ったり、強い水流で洗い流さないように注意する。一度剥がれ落ちてしまった星状毛は復活しない。

星状毛の役割
  • 強力な日ざし(光線)から葉を守る
  • 葉焼けを防ぐ
  • 葉の表面からの過剰な水分の蒸発を防ぐ

根の役割

ビカクシダを構成する【6つの部位と役割】を徹底解説

成長点の裏側から、水苔内部に伸びるのが「根」。

普段は目にすることができないものの、水分や養分を吸収する器官であり、ビカクシダの株が木などにしっかり活着するための支えになっている。

一般的な観葉植物では、根が黒いと「根腐れしている」と判断される場合もあるが、
ビカクシダの根は、乾いている状態では赤褐色、水分を含んでいる状態では黒に見える。

根の役割
  • 水分や養分を吸収する
  • 木やコルクに着生するのを支える

根茎の役割

ビカクシダを構成する【6つの部位と役割】を徹底解説

水苔内部の表面に近い部分にあって、子株を出す器官が「根茎(こんけい)」

根と同様に普段は目にすることがない部分であるが、ハスや竹の「ランナー」と同じように繁殖のための役割がある。

ビカクシダを構成する【6つの部位と役割】を徹底解説

根茎は表面に伸びて成長点になるところ

根茎から成長点が生まれて、やがて貯水葉や胞子葉が展開し始めて、子株へと成長していく。

ビカクシダを構成する【6つの部位と役割】を徹底解説

小さな成長点から貯水葉が展開してきた様子

また、生命力の強いビカクシダは、万一、親株が枯れてしまっても、根茎を伸ばして子株が出てくる可能性がある。

根茎の役割
  • 子株を出す
  • 養分を貯蔵する

おわりに:

この記事では、ビカクシダを構成する6つの部位にわけて紹介した。

それぞれの部位が「光」「水」「養分」を吸収するための役割を持っているのが理解いただけただろうか。

植え込んであると目にできない部分もあるが、それぞれの役割を知ることは、ビカクシダを育てる際の役に立つはず。

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ビカクシダを楽しむ際の参考にしていただけたら嬉しい。

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BOKUNARI

芸能界きってのビカクシダ愛好家。2017年からビカクシダ栽培を開始。好きな品種「P.Ginka」が紡ぐDNAに魅力を感じ、2021年からその胞子培養に着手。国内培養から誕生した選抜株を世界に送り出すのが目標。

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